「気」は体全体を流れるため、異常が生じると、体の様々な箇所に”ゆがみ”が生じます。
気のゆがみには、次のようなものがあります。
(1)気虚(ききょ)
(2)気うつ
(3)肝気うっ結
(4)気逆(きぎゃく)
気うつというのは、ひとことで「気分が晴れない状態」を言います。
精神的に、
〇イライラ
〇抑うつ
〇不安
〇焦燥感
などが生じます。
これらは「気」が停滞することによって生じるわけですが、長引くと体には、
〇頭が重い、のどがつまる
〇胸苦しい、げっぷがでる、動悸がする
〇お腹が張る、ガスがたまる、だるい
などの症状が伴います。
「気」は体内であふれていても、足りなくても、動かず変調につながることが問題であり、治療を要します。
・・・
治療の大枠は、
気は全身をめぐらせるため、体の要所で気を動かす生薬を用います。
気の通路の邪魔になるようなモノ、たとえば、食べ物のカス、便、血の塊(お血)、痰などを取り除くよう配慮します。
また体が冷えていたり熱かったり、適温でないと気の運行は滞りがちです。その場合、体を温めたり、冷ましたり、生薬による体温の調整を試みます。
・・・・
具体的には、治療に「理気剤(りきざい)」と「安神剤(あんしんざい)」を用います。
理気剤とは、「気」に直接動かす薬です。
主に以下のようなタイプに投与されます。
・不安な人
・おどおどしている人
・沈んでいる人
代表的な薬に
『半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)』があります。
これは気剤の基本薬であり、気を調整する生薬の「半夏(はんげ)、茯苓(ぶくりょう)、厚朴(こうぼく)、蘇葉(そよう)」で構成されています。
また同様に
『香蘇散(こうそさん)』があります。
これは比較的体力のない方に好まれ、生薬には「香附子(こうぶし)、陳皮(ちんぴ)、蘇葉」が用いられています。
また自律神経が乱れると、胃腸が悪くなることを経験しますが、
先の2つの漢方薬から発展した薬もあります。それは
『小半夏加茯苓湯(しょうはんげかぶくりょうとう)』
『平胃散(へいいさん)』
です。