クリニックのご案内診療のご案内フォトギャラリーHOME

2026年3月20日 17:21

129. こころの悩みに漢方を(肝気うっ結①)

「気」は体全体を流れるため、異常が生じると、体の様々な箇所に”ゆがみ”が生じます。

 

 漢方古方派の祖『 後藤艮山(ごとうこんざん):1659~1733年』は、著書「師説筆記(しせつひっき)」で「凡そ病の生ずるのは・・皆元気の鬱滞するにより成る也」と記しています。

これを一気留滞説といい、「順気をもって治療の要」と述べています。

 

 さて気のゆがみには、次のようなものがあります。 

 (1)気虚(ききょ)

 (2)気うつ

 (3)肝気うっ結

 (4)気逆(きぎゃく)

 

 気うつというのは、「気分が晴れない状態」のことをいいましたが、

 精神的には、

 〇イライラ

 〇抑うつ

 〇不安

 〇焦燥感

などの症状が生じるものです。

 

 このうち“イライラ”は「肝気うっ結」と表現し区別しています。

実はこれが「気うつ」の中でも強い状態であり、専用の薬を選ぶためです。

 

・・・・

 ここで「(肝)気」全身をめぐる状態が、安定した精神状態とすると、肝気うっ結は、

 ◎精神的ストレスが蓄積して、気がうっ滞した様子

 ◎自立神経失調症、心身症、更年期障害などが引き起こされた状態

をいいます。

 

 そして、診療の場ではこのような訴えが聞かれます。

 

  • 便秘のせいで、もやもやする。市販薬を飲んでいたが、ぜんぜん駄目
  • 指がむくむので、病院で診てもらったが問題がないと言われた。信用できない
  • 胸がきゅっ、背中はピリピリズキズキする。ガンが心配で仕方がない
  • ストレスで爆食いし、太ってしまった
  • 学校の先生が頼りないので、イライラする
  • 先生たちは若い人ばかり、子の面倒を見ていないので、腹が立つ
  • 子供の思春期と反抗期が重なり、イラッとする

 

 いかにも、顔に怒りマークを表出しながら、怒って、イライラ、うじうじ・・延々

 

 これらは”ストレス反応”によることが多く、なかなか解決しにくいものです。

そのような状態を「肝気うっ結」というわけです。

 治療は気うつに用いる理気剤(りきざい)や安神剤(あんしんざい)では治めきれないため、

「疎肝解うつ剤(そかんげうつざい)」を用います。

バックナンバー

Copyright © Wakaba Family Tokiwadaira Medical Clinic. All rights reserved.  無断転載を禁じます.