お薬は、クリニックで漢方の診察を受けたのちに、生薬が記載された処方箋を受けとることができます。
有名な葛根湯(かっこんとう)の処方は、このようのものになります。
カッコン 8.0g
マオウ 4.0g
タイソウ 4.0g
ケイヒ 3.0g
シャクヤク 3.0g
カンゾウ 2.0g
ショウキョウ 0.5g
処方箋は、生薬と服用回数が記載されているだけのものです。薬局でいただけるお薬手帳や薬剤情報書も、このままなので同様です。
一般的な漢方エキス剤が「ツムラ葛根湯エキス 7.5g 1日3回」と記載されるのに比べると、違いは歴然としています。漢方薬に精通していないドクターにみせると「何が書いてあるのか分からない」と言われてしまいます。
でもその羅列された生薬の中に、患者さんの体質への考慮や、治療の方向性など、いろいろな意味が含まれています。
たとえば胃腸の弱い方であれば、マオウの量を減らしたり、体の凝りが強い方であれば、シャクヤクを増やしたりします。
また子供には、辛みの強いショウキョウ(生姜)を除くこともあります。
もっと効果を高めたいときには、他の生薬をトッピングしますし、古い時代によく用いられていた有名な漢方薬に作り替えてしまうこともあります。
また意図的に複数の生薬をプラスして、別の漢方薬をブレンドさせた形にしてしまうこともよくあります。
この処方箋を階下の薬局に持きますと、袋詰めの煎じ漢方薬を受け取ることができるようになります。
(1日分 煎じ漢方薬)
当院ではこれを、保険医療で維持しています