糖尿病の初期は自覚症状がないため、患者さまが受診・治療を先延ばしにするケースがみられます。しかし、糖尿病を放置していると、やがて合併症と呼ばれるさまざまな症状が引き起こされます。
1)糖尿病網膜症
視力が弱くなり、失明する場合もあります。白内障も多く見られます。
2)糖尿病腎症
尿が作れなくなり、最終的に人工透析なしでは生命が維持できなくなります。 腎症は尿アルブミン値を測定し、薬物治療を行うことで早期から予防することができます。
3)糖尿病神経障害
手足のしびれが出て、悪化すると歩けなくなります。また感覚が鈍くなり、感染や血流障害によって手足の組織が死んでしまうことがあります。
白癬(水虫)の予防や治療、フットケア(足の消毒浴)が大事になります。
4)狭心症、心筋梗塞、脳梗塞、閉塞性動脈硬化症、大動脈瘤
糖尿病が放置されると動脈硬化が進行し、血管が詰まる病態に発展します。 高血圧などの生活習慣病 の治療が大事になります。
5)勃起不全(ED)
糖尿病では毛細血管と、自律神経の障害から勃起障害がおこりやすくなります。 当クリニックでは 勃起不全治療薬(バイアグラ、レビトラ、シアリス) にて対応しております。
このような事態に至らないよう、食事療法・運動療法・薬物療法を適切に組み合わせ、血糖のコントロールを適切に行うことが重要なのです。